マハティール元首相と池上彰氏の対談から学ぶ、これからの日本を担う若者が知っておくべき3つのキーワード
マレーシアの元首相であるマハティール氏が来日し、東京工業大学の教授の池上彰氏と対談したイベントに参加してきました。大学生が対象で、会場には約800人の大学生が集まったそうです。当初500人くらいと聞いていたので、立ち見が出るほどで驚きました。
テーマは、
国際交流会議「アジアの未来」20回特別記念セッション
「アジアがわかる×みらいをつかむ」〜池上彰とマハティール元首相のアジア塾
→アジアの未来、学生に熱弁 マハティール元首相と池上彰氏 :日本経済新聞
僕自身、マハティール元首相のこともよく存じ上げずに聴講しに行ったわけですが、さすが池上さん!!最初にマレーシアについての解説や、マハティール元首相について解説してくださいました。(全てはメモしきれてはいません。ただ僕なりに気になった部分だけをメモし、ここでもご紹介していきたいと思っています。)
今回の講演の構成は
①マハティール元首相と池上彰氏のトークセッション(30分)
②マハティール元首相への質問タイム(30分)
③池上彰氏への質問タイム(30分)
→質問タイムは、学生が挙手をして直接質問する形式です。(ここは、結構まさかでした。メールなどで質問するのかなと思ってましたが・・・)
今回の対談から学んだ、これからの日本を担う若者に必要な3つのキーワードをお伝えしたいと思います。
マレーシアについて少し書いていますが、ご存知の方は「まとめ:マハティール元首相と池上彰さんの対談」からご覧いただければと思います。
【マレーシアってどんな国?】
僕自身マレーシアについてほぼ無知なので、うまく説明できません。外務省の情報が、詳しくかつ見やすくまとめてあったので、参考になるかと思います。
池上さんの解説では、マレーシアは日本からのロングステイ希望国8年連続第1位だそうです。マハティール元首相は、首相在任22年で、元々は医師をされていたとのことでした。日本のまんじゅうが大好物だそうです。非常に親日家で、笑顔がとても素敵な方でした!講演中は、池上さんがマハティール元首相に対して「Dr.マハティール」と呼んでいたのですが、元々医師でおられたこと、そして担当の方よりそう呼んでくださいと言われたということで、ずっとそう呼んでいるそうです。
【まとめ:マハティール元首相と池上彰さんの対談】
(注)写真は当日の対談の写真ではありません。(写真はNGだったもので・・・)
一番印象に残っているのが、マハティール元首相が「日本というモデル(①)があり、日本がアジアの国へ投資(②)をしてくれたからこそ、今のマレーシアの成長がある」と話されていたことです。マレーシアは、1981年に「ルックイースト政策」を始めました。それまで西洋の考えが良い基準とされていたけれども、日本をモデルとし、日本の職業倫理や日本の一般的な価値観から学ぶという政策です。
①なぜ日本がモデルなのでしょうか?
マハティール元首相はこう答えていらっしゃいました。
「戦争で敗戦し、そこからどう立て直していったのか。日本の急激な経済成長の要因は何なのか。」ここからヒントを得ることができると。
特に、海外では「日本の製品=良い製品」と考えられている。(留学生は日本の大学へ製造業での知識を学びに行く。就職率に関しては一切苦情がなかったらしい。)それは、品質が悪いという恥を書きたくない「恥の文化」も日本にはあるから。
②日本のアジアの国への投資
日本からマレーシアへの投資で、工業化が進み、経営や貿易などについても知ることができた。ここで「アジアの中で日本は尊敬されているのか?」という質問に対して、マハティール元首相は、「パフォーマンスの点。工業化の面で。」と答えていらっしゃいました。
そして対談の内容は、マレーシアの「ビジョン2020」へ。
これは、2020年までに先進国の仲間入りをしようというものだそうです。以下の記事が、簡潔に記述されておりましたので、ご紹介します。
→2020年までに先進国入りをめざす「ビジョン2020」 — 日本アセアンセンター
最後に、マハティール元首相は「日本はあまりにもアメリカに影響を受けすぎているんじゃないでしょうか。日本独自の価値観を守り続けること、日本独自の政策を行っていくことが、これから大切になってくると思います」とおっしゃっていました。
【これからの若者が知っておくべき3つのキーワード】
マハティール元首相と池上彰さんの対談、マハティール元首相や池上彰さんへの質問タイムの内容も踏まえて、まとめていきたいと思います。これからの若者が知っておくべき3つのキーワードは、特に池上彰さんのお話で出てきた内容を参考に抽出しました。
まず1の「相手視点」について。
池上さんは「日本は高度な技術力があるのに、本当に世界を知っていない。」とおっしゃっていました。日本では最適な製品だけど、世界では全く受け入れられないかもしれない。例えばおサイフケータイの機能は、日本では普及していますが、海外ではまだまだ広がっていないですよね。常に世界(相手)に目を向けて、相手視点で仕事をしていくことが大事であると感じました。ガラパゴス化というビジネス用語もお話の中でありました。
学生さんであれば、是非自分で調べてみてください。
次に2の「お互い学び合うこと」について
これは池上さんの言葉です。アジアは色々な国があるからこそ多様性が強みということでした。マハティール元首相も、「ルックイースト政策で日本から全てのことを学んだわけでない。良いところは学び、悪いところは教訓として受け入れることが大事。」とおっしゃっていました。
さらに3の「普遍的に説得する力」について
こちらも池上さんの言葉です。
1の相手視点とも関わりがあるかと思いますが、世界でも通用するには、日本国内で満足するのではなく、世界の色んな国の人を説得できる力を身につけることが大事であるという意図だったと思います。
今回の対談に関しては、日経さんが動画を配信しているようです。
今回はとても長くなってしまいました(汗)
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!!