塾講師・家庭教師をしている学生に知っておいてほしいたった3つのこと

塾講師、家庭教師・・・

大学生の間で、アルバイトの話をすると必ず出てくるワードです。特に家庭教師は時給高いですよね。大学生も授業にサークルにアルバイトに、そして恋愛に(笑)結構忙しいです。

 

効率的に稼げるので、塾講師や家庭教師をアルバイトとして選ぶ学生もいます。また、受験で身につけた知識を利用することができるので、とても効率的だし、受験時代の知識は就職活動時にも使う場合があるので、忘れずに済みますよね。

 

でも時給が高いけれど、実はやることも多い。授業以外の時間で、授業の準備や報告書作成など色々な作業があります。最初僕がアルバイトを始めたころは、「もう早く帰りたい!!」と思ってばかりでした(笑)

 

「高校生に数学を教えたい!!」と意気込んで始めた塾講師も、いつしか「どうやったら効率よく作業が終わるか」といった気持ちになっていました。とっても反省です。教育に携わっているのに、自分のことしか考えていなかったからです。

 

でもあることをキッカケに、授業も楽しくなり、授業以外の作業も苦痛でなくなりました。むしろ「どうやったら効率よく教えることができるか」「どうやったら効率よく伝えることができるか」についてひたすら考えるようになりました。自分が楽しく授業しているので、生徒さんも楽しそうに感じてくれます。幸いにも、色々と評価をしてもらえて、大手予備校のパンフレットに授業風景の写真を掲載していただくこともできました。

 

今回は、そんなキッカケを紹介しながら、自分が塾講師をしてきて大事だと思った3つのことをお伝えしたいと思います。

 

もう既に塾講師・家庭教師をしている人なら、生徒さんの学習姿勢がよくなり、即効役立つと思います。次回指導時に是非使ってみてください。

 

またこれから始めてみようと思っている人なら、スタートからばっちり生徒さんを惹き付けるような授業ができるようになります。

 

僕は今まで・・・

eラーニングの基礎知識の資格を取ったり、先進的な取り組みをしている学校(iPadを生徒一人一台持っている広尾学園、また算数科が有名な筑波大学附属小学校・・)の公開授業を見に行ったり、まずはガムシャラに自分の五感で感じないと分からんということで、どのような授業がされているのかを見ました。また、早稲田大学人間科学部の向後千春先生の『いちばんやさしい教える技術』を読みました。(これはすごくオススメです)

 

このような経験がもとになっています。

それではひとつずつご紹介します。

 

【1、授業後に生徒にどうなってほしいかをイメージする】

授業をする際には、最初に必ず「今日はなんでこの分野を勉強するのか」を必ず伝えます。学習目的、もっとはっきりと言うと学習メリットです。相手側の視点で伝えます。

 

高校までの授業や大学での授業を受けていて「なんでこんなの勉強しないといけないのさ・・・」と思ったことありませんか?それは、自分にとって身近に感じないし、どのように役立つのかが分からないからです。それを教えてくれないからです。

 

このメリットを伝えるだけで、「なぜ勉強するのか」が分かって、学習姿勢が随分と変わってくると思います。実際は「●●を学習することで、○○することができるようになります!」と伝える形がいいです。勉強したあとのイメージが湧くように、具体的にメリットは伝えましょう。

例1)三角形の性質を学ぶと、スカイツリーや東京タワーの仕組みが分かるようになるよ

例2)英語の5文型を学ぶことで、英語の構造が分かり、自分で文を作って英語で話すことができます。

 

 

【2、小テストや確認テストはどの問題を出すか事前に伝える】

これは筑波大学附属小学校の算数科の田中先生がやっていた方法で、対象は小学生ですが、事前にテスト問題を伝えると、学習意欲が上がって、結果的にテスト結果も良くなります。

 

そこまでは当然と言えば当然かもしれませんが、ここで大事なことは成功体験を積んでもらうことです。それが教科全体の学習意欲にもつながってきます。

 

また、効率的に重要なところだけ復習してもらうことや、その他に出した宿題にしっかり集中して取り組ませる効果もあります。

 

【3、必ず成功的教育観の立場に立って生徒に接する】

向後先生の書籍を読んで、初めて知った「成功的教育観」という言葉。

それと対比されるのが「意図的教育観」という言葉。

 

簡単に言うと、「教えた」と言えるタイミングはいつでしょうか?ということです。

まだ意味分かりませんよね(笑)

 

意図的教育観→教師が教えたと思えば(つまり授業をすれば)「教えた」ことになる。

成功的教育観→生徒が自力で出来るようになって「教えた」ことになる。

 

授業に限ったことではありませんが、一度伝えたのに(教えたのに)出来ない人に対して少し「イラッと」することはありますよね。でもここで感情をあらわにしてはいけません。怒ってもいけません。怒るのは無意味です。(早稲田大学の向後先生の書籍でも書かれています。ここに関しては、「行動分析学」にもとづいて次回以降ご説明できたらと思います。)

 

このときには、むしろ「自分の教え方や伝え方がまずかったかもしれない」と反省します。常に相手視点で発信するように心がけます。相手がよく使う言葉も普段からよく聞くようにしておくといいですね。

 

つまり「教えたじゃないか!!」と言って、怒ったり、注意しないでほしいんです。

まずは自分がまずかったんじゃないかと、自分を疑ってみてください。

 

 

以上3つ大事なことをお伝えしました。細かいポイントはまだまだありますが、今後ご紹介していけたらと思います。